<持ち物管理は置き場所を決める>

 雑然と物が散らばり、整とん出来てない教室環境は、子どもの心を落ち着きのないものにしていく。雑然とした環境に慣れてしまうと、集中力に欠けたり、集中力が持続しなかったりする。そして、そのことに担任教師も含め自分たちは気付かない。

 ある教室に入ったとき、持ち物などがきちんと整理され、机の並び方も整然としていた。子ども達は背筋をピンと伸ばして座り、活発な学習活動を展開していた。全員が学習課題に真剣に取り組んでいる。きちんとした学級経営が出来ていることが、誰も目にも明らかである。
 教室の掲示物はきちんと整理してはってあり、四隅の画鋲すら美しいと感じさせられた。習字道具はロッカーの上に人数分が整然と並んでいる。教室の隅に目をやると、子ども達の水筒が班毎の段ボール箱に整理されて並んでいた。「整とんしなさい!」と大声で怒鳴るより、置き場所を明示することのほうがきちんとできる。これなら水筒の持ち帰り忘れも減るだろうと感じた。

 きちん整理整とんされた教室環境は、子どもの心を落ち着かせ、安定させる。当然、学習成果も期待できる。